とうりんのこだわり

豆腐の声を聴きながら......

 家には秘伝の木の芽味噌が百年に渡って伝わります。豆腐にこの木の芽味噌を付けて焼き、湯葉に絡めて食した記憶はどんな料理よりも鮮明で、私を豆腐料理へ誘う原体験だったのかもしれません。
 俳人荻原井泉水は「豆腐」という随筆の中、豆腐を擬人化した上でどんな食材・調理と合わせても相和する......いかした漢(おとこ)と述べています。
 大豆は信州ナカセンナリ。にがりは天日の塩田にがり。大豆の声を聞きながら、必要なだけ、にがりの味が勝たないように、あくまで隠し味として使います。良い大豆を使わないと、どうしてもにがりにのみ頼ってしまうことになります。
なんでもにがり豆腐がいいわけではありません。合わせる食材や出汁の濃さでもっとも美味しく調和する豆腐は様々です。
すまし粉で寄せた淡泊な豆腐、濃厚なにがり豆腐。みずみずしいさらし豆腐にまったり無骨なざる豆腐。豆腐の声を聴きながら、素材や調理に最適な豆腐を使ってこそ、豆腐の美味しさと「いかした漢」に驚きをもって感動できると思います。
 美味しいものを話題に心の和む時間。また、ささやかにでもご家族やご友人との絆を深める笑顔と話題を引き出せるような店になれば幸いです。

店主

店づくりのこだわり

一日の疲れを癒しに、また遠路お越し下さったお客様に靴を脱ぎ、おくつろぎいただけるくつろぎの空間を目指しました。柔らかい和のテイストに間接照明を施し、豆腐料理ともども柔らかな暖かみを感じていただけたら幸いです。

豆腐へのこだわり

にがりに頼った豆腐が流行の今日ですが、過剰なにがり豆腐に品はありません。上品で切れの良いすまし粉豆腐。にがりを最小限に抑えて大豆本来の甘さを教えてくれる仙琳寺とうふ。豆腐の声を聞きながら、料理にベストマッチの豆腐を選択しています。

料理へのこだわり

最高の豆腐を味わうためには最高の脇役が必要です。他のドラマ(料理店)で主役が張れるような素材を揃えたいと日々探求しています。
薩摩の地鶏、肥後の馬、勝浦の生マグロ・・・でも彦根で採れる物は地産地消。
何屋か判らなくなりそうですが、こだわりの豆腐料理屋です。